栗山 敏

【研究歴】
・2021年~2023年
 研究テーマ:企業における業務アプリケーション製品(Business Application Product:BAP)利活用の成功要因
 キーワード:業務アプリケーション製品の利活用、イノベーター理論、情報の粘着性、成功要因
 研究概要:各種業務アプリケーション製品(Business Application Product:BAP≒ERP)が製品ベンダーから提供されているが、その導入状況や成否は一様ではない。本研究ではまず、BAPと単機能のソフトウェア製品をイノベーター理論の視点から比較し、その違いに情報の粘着性が影響していることを明らかにする。加えてBAPの導入を成功させるためには情報の粘着性を克服する必要があることを提言し、その具体策としてBAP製品ベンダーが技術革新の側面から、情報システム利用者が業務の問題を自力で解決できるような機能を提供する必要があることを提言する。

・2019年~2023年(現在も継続)
 研究テーマ:デジタル・トランスフォーメーションを成功に導く人材の能力要件と育成カリキュラムの具体策
 キーワード:デジタル・トランスフォーメーション、人材育成、DX推進人材、X人材、D人材
 研究概要:デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)の取組みが少なからぬ企業において「DX人材の不足」によって頓挫しかかっている。本研究ではまず情報システムの構築プロセスを3つの工程(Why/What/How工程)に分割し、Why/What工程を担うX人材とHow工程を担うD人材に分けて論じる視点を提示する。更にX人材、D人材それぞれについて外部人材活用の可能性を検討し、X人材は外部依存が許されないことを指摘する。加えてX人材を育成するための必須要件と具体的な育成カリキュラムを提言する。

・2019年~2023年(現在も継続)
 研究テーマ:e-ビジネスの失敗要因を踏まえたデジタル・トランスフォーメーションの成功要因の明確化
 キーワード:e-ビジネス、デジタル・トランスフォーメーション、バズワード、成功要因、経営者の役割と責任
 研究概要:情報システムの戦略的な利活用手段としてデジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)が注目されて久しいが、その実態は従来のバズワードと同様に、さしたる成果を上げずに忘却されるのではないかとの懸念が高まっている。本研究ではDXで成果を上げるために必要な取組みを、過去のe-ビジネス等の失敗の教訓を踏まえて、経営者の能力要件と克服すべき課題に着目して明確化する。

・2016年~2018年
 研究テーマ:情報システムプロジェクトを成功に導く経営者(CIO)の役割と責任
 キーワード:情報システムプロジェクト、成功要因、経営者の役割と責任、スーパーCIO待望論
 研究概要:2016年に取得した博士号の学位申請論文「情報システムプロジェクトを成功に導く経営者の支援行動に関する研究」を踏まえ、情報システムプロジェクトを成功に導く経営者の役割と責任をより確実に実現させる方策として、CIO(Chief Information Officer)の機能を複数のステークホルダーで分担するためのフレームワークを構築した。その背景には、実現可能性の低いスーパーCIO待望論に代わる現実解の模索がある。加えて当該フレームワークが有効に機能するための前提条件として、経営陣の自発的な知見獲得努力が不可欠であることを明らかにした。

所属学科経営学研究科 経営管理専攻
職位准教授
研究分野経営情報学
研究内容のキーワードIT投資の有効性評価、プロジェクトの成功要因、CIOの役割と責任
教育方法の実践例視聴覚教材を駆使して受講生の集中力を持続させ、関心と理解度を向上させるために、下記のような工夫を行なっている。

2014年4月~

・PC画像をプロジェクターに投影し、パワーポイントも動画を駆使して視覚に訴求する。
・Youtubeや企業のWebなどにアップロードされている動画コンテンツを事例紹介で駆使する。
・授業中に頻繁にクイズを出題し、正解者にボーナスポイントを与えることで、ゲーム感覚で授業への集中度を高める。
作成教材北海道情報大学では右記6科目を担当していたが、指定教科書は使用せず、すべて筆者が参考文献を参照してパワーポイントで授業コンテンツを自作した。
下記3.当該教員の教育上の能力に関する大学等の評価で述べる授業アンケートでも、パワーポイントの資料が見易く
分かり易い、スライド作成方法やプレゼンテーションの参考になるといった、好意的なコメントが学生から多数寄せられてた。

2014年4月~

【授業担当科目】

1. サービスマネジメントⅠ(対象:2年生・前期)
2. サービスマネジメントⅡ(対象:2年生・後期)
3. 現代の経営環境(対象:3~4年生・前期)
4. IT経営戦略論(対象:3~4年生・後期)
5. サービス産業論(対象:3~4年生・後期)
6. インターンシップ (対象:3年生・前後期)
教育上の評価情報授業評価アンケートの実施と継続的な改善

2014年4月~

北海道情報大学では全学としての取組みとして期末に授業評価アンケートを実施しており、常に学部学科平均以上の評価を学生から受けていた。加えて自主的に半期(15回の講義の8回目)に課題レポートと共に授業への改善提言を学生から求めて、実施可能なものは即実施した。これは学生に自らの授業に対する「本気度」を伝える効果があることが、アンケートコメントから確認された。
実務特記事項(教育)日本IBM勤務時代に多数の講演・教育実績を有する。

・IBM天城エグゼクティブ・セミナー
・アビリティーガーデン講師関連
・産業能率大学・学習サービスセンターの社会人向け通信講座講師関連
・中小企業診断士関連の研究会活動関連
・IBM社外講演関連
・コンサルティング関連の実務経験
・大学における講演実績
その他(教育)1. 北海道情報大学にて以下の委員を担当

  2014年4月~2016年3月 就職委員
  2015年4月~2017年3月 教務委員
  2017年 4月~2018年3月 広報委員

2. 北海道情報大学における専門ゼミナールにて、NPO法人と連携して約1か月のインターンシップを学生に体験させた。

2014年4月~ アクティブラーニングのPBLの位置付けで約1か月のインターンシップを経験させる。
その結果、ゼミ生の多くは学習意欲が向上し、優秀な学業成績を残して納得感のある就職実績を残した。
資格免許情報1999年4月 中小企業診断士 登録番号:301304
2002年12月 ITコーディネータ 認定番号:002820平成14C
2006年9月 TOEIC 750点
2012年9月 情報処理技術者試験・ITパスポート 認定番号:2012-08-00197
2020年4月  キャリアコンサルタント
特許
実務特記事項(職務)
その他(職務)
著書1 「情報システムを成功に導く経営者の支援行動」 単著 2013年6月 白桃書房
プロジェクトの成功要因をプロジェクト・マネジメント手法の外部から経営学の視点で考察し、プロジェクトを成功に導く経営者の支援行動を事例研究によって具体化、明確化する。
(執筆部分:192ページ)

2 「中小企業診断士試験・合格の秘訣」 共著 1999年3月 経林書房
中小企業診断士試験の合格体験記。同期合格メンバーとの共同執筆。
(執筆部分:6ページ、共著者は39名と多数のため割愛)

3 「中小企業診断士・合格完全対策」 共著 1999年9月 経林書房 
中小企業診断士試験の受験参考書の執筆。「戦略的情報システム」のうち「情報システムの評価」を担当。
(執筆部分:18ページ、共著者:藤本喜弘、斉藤尚志、森尚子、古屋公一、大場貞男、八木則茂、山戸昭三)

4 「勝ち抜く小売業の情報戦略」 共著 1999年11月 経林書房 
小売業の勝ち残り戦略に関するIT活用の提言集において「流通新時代を開くECシステム」を担当。
(執筆部分:10ページ、共著者は23名と多数に上るため割愛)

5 「知的所有権経営」 共著 2000年4月 同友館 
月刊誌「企業診断」2000年4月号特集の知的所有権経営のうち、ビジネスモデル特許について解説。
(執筆部分:10ページ、共著者:一瀬章、橋本圭介、宮本博文、竹内裕明、小澤實)

6 「競争優位のビジネスプロセス」 共著 2002年12月 中央経済社 
中小企業イノベーション・シリーズにおいて、競争優位を実現するビジネスプロセスの企画・構築のポイントとして「IT投資マネジメントの基本フレームワーク」を執筆。
(執筆部分:12ページ、共著者:遠山暁、佐藤修、高井透、東元重樹、村田潔、山田敏之、北嶋守、竹内英二、羽田昭弘、松島桂樹、湯浅忠)

7 「IT投資マネジメントの変革」 共著 2013年3月 白桃書房
「IT投資マネジメントの発展」の続編と位置付けられる同書において、「情報システム構築における経営者の役割」を執筆。
(執筆部分:22ページ、共著者:松島桂樹、大串葉子、加藤敦、藤原正樹、土屋 哲雄、小酒井正和、河田哲、竹政昭利、横田明紀)
学術論文1.「情報システム機能の有効性評価方法に関する研究」 単著・査読有 2002年3月 岩手県立大学 大学院 修士論文
自らの修士課程における研究の集大成として、情報システム機能の有効性評価手法を合意形成モデルとしてモデル化し、それをバランス・スコア・カードとAHP法を用いて構築した。更にこのモデルの有効性をアンケート調査によって検証した。
(執筆部分:46ページ)

2.「合意形成に基づく情報システムの有効性評価法の提案」 単著・査読有 2005年11月 
日本大学経済学部産業経営研究所 「産業経営研究」
企業再生を導く情報システム投資の有効性評価の観点から、これまでの研究を2005年1月の日本大学経済学部「公開月例研究会」にて講演。その講演録に加筆して当該論文誌に掲載。
(執筆部分:ページ)

3.「A novel framework for development of enterprise information systems」 共著・査読無 2009年10月
「Proceedings of the ProMAC Symposium 2009
情報システム構築プロジェクトの成功が意味するものの考察に基づき、プロジェクトの成否を再定義した。加えてプロジェクトの状態は随時遷移することを明らかにし、失敗予防の対策を提言した。
(共著者・梅田茂樹)(Bangkok, Thailand)

4.「経営者視点による情報システム・プロジェクト評価手法の再構築」 単著・査読有 2011年3月,日本ビジネス・マネジメント学会 学会誌
経営者とプロジェクト・マネジャーではプロジェクトの成功・失敗に関する評価基準と判断の時間軸が異なることをプロジェクト・マネジメントと経営学の観点から明らかにし、プロジェクトの成否を4象限に分類した。また、プロジェクトの成功にはプロジェクト・マネジメントとIT投資マネジメントの連携・統合が必要であることを提言した。

5.「経営者の情報システム・プロジェクトの支援に関するベストプラクティス」 単著・査読有 2011年6月,日本商学研究学会 学会誌 商学研究第5号
上記論文で構築した「経営者とプロジェクト・マネジャーでは同じプロジェクトでも成否の判断結果が異なる可能性がある」、「プロジェクトを成功に導く経営者の行動には共通点がある」という命題の妥当性を事例研究に基づいて確認した。また「プロジェクトを成功に導く経営者の行動」とはプロジェクト・マネジメントとIT投資マネジメントを連携・統合させる行為であることも確認された。

6.「情報システム構築局面におけるIT投資マネジメントの役割 ~実践論としての経営情報学~」 共著・査読有 ,2011年11月 武蔵大学論集第59巻第2号
上記ProMAC Symposium2009への論文を邦訳し、大幅加筆したもの。自然科学的なアプローチのみではプロジェクトは成功に導くことは困難であり、そこには社会科学的なアプローチやステークホルダー間の合意形成といったものが基盤になることを主張。
(共著者・松島桂樹)

7.「プロジェクト・マネジメントの機能不全解消に向けた経営者の支援行動に関する一考察」 単著・査読有 2013年6月,日本商学研究学会 学会誌 商学研究第7号
プロジェクトの失敗をプロジェクト・マネジメントの機能不全と位置付け、その重要成功要因として経営者の効果的な支援行動に着眼する。次にコンフリクトの起源となっている項目が、経営者の支援行動によって解決されるか否かという観点から分類し、経営者の支援行動が解決に貢献し得る課題の範囲を明確化する。最後にそのような支援行動の実践を阻害する要因を明確にし、それらを克服してより確実に経営者の支援行動を引き出す方策について検討する。

8.「The Research for the Framework about Management Innovation Project Associated with the Information System Development」 単著・査読無 2013年11月 Proceedings of the ProMAC Symposium 2013
近年の情報システムは単なる情報システム構築プロジェクトから、情報システム構築を伴う経営改革プロジェクトに移行してきている。後者の成否の判断基準は従来のQCD基準のみならず目的達成度基準、すなわちそのプロジェクトに込められた戦略目的の達成度でこそ評価すべきである。そこで本論文ではプロジェクトを成功に導く経営者の典型的な支援行動を包含したフレームワークを提起し、事例研究にてその妥当性を確認する。(Hanoi, Vietnam)

9.「受託開発ソフトウェア業における成果報酬型契約の成立要件に関する事例研究」 共著・査読有 2015年1月
日本ビジネスマネジメント学会誌 ビジネス・マネジメント研究第11号
情報システムプロジェクトには経営者の適切な支援行動が必要であるが、それを確実に実現する方策は未解明である。本論文では成果報酬型契約が経営者の自発的な支援行動を促進するとの仮説に立ち、ITベンダーにとって成果報酬型契約が成立するための要件を、ITベンダー3社への事例調査によって明確化する。
(共著者・藤原正樹)

10.「経営者の情報システムプロジェクトへの支援行動を促進する要因に関する研究」 共著・査読有 2015年11月
日本経営システム学会誌32巻2号 
情報システムプロジェクトの成功に不可欠な経営者の支援行動が不足しているという現象を組織問題ととらえ、その解決策を2つの側面から模索した。一つ目の情報の非対称性の解消は、コミュニケーションギャップの確実な解決策が存在しないため、有効ではないことが明らかになった。二つ目の利害の一本化の範疇では、幾つかの解決策の中で成果報酬型契約が有効と考えられるとの結論に至った。
(共著者・藤原正樹)

11.「情報システムプロジェクトを成功に導く経営者の支援行動に関する研究」 単著・査読有 2016年3月 
宮城大学大学院 事業構想学研究科 博士号申請論文 
近年の情報システムは単なる情報システム構築プロジェクトから、情報システム構築を伴う経営改革プロジェクトに移行してきている。その成功にはまず、成否の判断基準を従来のQCD基準だけでなく目的達成度基準をも重視すること、および経営者の適切な支援行動を実現することが不可欠であることを、理論と事例の両面から検証した。加えて成果報酬型契約が経営者の支援行動を促進する可能性があることを示唆した。

12.「情報システムプロジェクトを成功に導くためのCIO機能に関する共有フレームワークの提案」 共著・査読有 
2017年4月 日本ビジネスマネジメント学会誌 ビジネス・マネジメント研究第13号
情報システムプロジェクトを成功に導く経営者の役割と責任をより確実に実現させる方策として、CIOの機能を複数のステークホルダーで分担するための具体策を検討した。分担と協業に関するフレームワークの構築にはCOBITのRACIチャートを適用した。このことによって、各ステークホルダーの役割と責任が明確になった。また当該フレームワークが有効に機能するための前提条件として、経営陣の自発的な知見獲得努力が不可欠であることが明らかになった。
(共著者・藤原正樹)

13.「デジタル・トランスフォーメーション」が惹起する既視感について」
ビジネス・ブレークスルー大学レビュー、第6巻1号、33-48頁、2020年(単著)
本研究ではITに関連する様々なバズワードの変遷を踏まえ,現下のデジタル・トランスフォーメーション(以下,DX)に関するジャーナリズムとアカデミズムの議論の内容と傾向を分析する。次にその結果を研究フレームワークと突合し,過去のバズワードとDXの共通点と相違点を明確化した上で,DXプロジェクトの成功要因に関する仮説を提示する。

14.栗山 敏 横田明紀、向正道、鎗水徹、黄婷婷(2020)
「経営戦略とIT戦略のねじれ構造モデルの構築と検証」
"Design and Verification on the Torsion Structure Model between Business Strategy and IT Strategy"経営情報学会誌 29巻2号(共著・査読有)
IT戦略は経営戦略に沿って策定されるべきである、または、IT戦略は経営戦略の一部であるという議論がある。しかし、経営戦略とIT戦略ではそれぞれの戦略に沿って整合すべき構成要素が異なり、情報システム刷新時にそれらの構成要素間が適切に調整できず、不整合を生じた「ねじれ構造」による問題を誘発しやすい。本研究では、経営戦略とIT戦略との間での各構成要素の違いを先行研究より精査し、情報システム刷新時に投資目的の未達だけではなく、プロジェクトの納期遅延を起こしやすい構造的要因を分析するための「経営戦略とIT戦略のねじれ構造」モデルを提案する。このモデルに基づき、基幹系システム刷新プロジェクトの計画納期達成/未達要因を考察することで、本モデルの妥当性と有効性を実証する。

15.栗山 敏(2021)「デジタル・トランスフォーメーションを成功に導く経営者の能力要件に関する考察」ビジネス・ブレークスルー大学レビュー第7号1巻 2021年
情報システムの戦略的な利活用手段としてデジタル・トランスフォーメーション(以下,DX)が注目されて久しい.しかしその実態に目を向けると,一部で成功事例が報告される一方で,従来のバズワードと同様に,DXもブームが過ぎればさしたる成果を上げずに忘却されるのではないかとの懸念も高まっている.本論文では,DXを単なるバズワードに終わらせず,成果を上げるために必要な取組みとは何かという観点から経営者の能力要件に着眼し,DXの成功要因と克服すべき課題について考察する.

16.「デジタル・トランスフォーメーションを成功に導くための経営者の役割と責任に関する考察」,情報システム学会誌 Vol.17, No.1 2021年9月(単著・査読有)
情報システムの戦略的な利活用手段としてデジタル・トランスフォーメーション(以下,DX)が注目されて久しい.しかしその実態に目を向けると,一部で成功事例が報告される一方で,従来のバズワードと同様に,DXもブームが過ぎればさしたる成果を上げずに忘却されるのではないかとの懸念も高まっている.本論文ではDXと従来の情報システム利活用の取組みをそれぞれの成否の要因,特に経営者の関与という観点から比較し,DXが本来目指す成果を上げるために経営陣に求められる具体的な行動の内容を明らかにする.

17.「DX人材の育成戦略構築アプローチに関する提言」単著・査読無、ビジネス・ブレークスルー大学レビュー第9号,pp61-75, 2023.
デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)の取組みが少なからぬ企業において頓挫しかかっており、その原因として「DX人材の不足」が挙げられることが多い。
しかし多くの企業が人材不足という壁に直面して思考停止に陥っている現状は、我が国産業の競争優位性の観点から、決して放置できない課題である。本研究ではまず情報システムの構築プロセスを3つの工程(Why/What/How工程)に分割し、従来からのデジタイゼーションやデジタライゼーションといった取組みとDXの相違点を確認する。次にDX人材をその能力要件とプロジェクトにおいて必要とされるフェーズやタイミングの観点から類型化した上で、主としてWhy/What工程を担うX人材とHow工程を担うD人材に分けて論じる視点を提示する。更にX人材、D人材それぞれについて外部人材活用の可能性を検討し、企業にとって実践可能なDX人材の育成戦略構築と、その実現アプローチについて提言する。

18.「業務アプリケーション製品が広く企業に導入が進む要因 ―「BAP適応への壁」
を崩す技術革新が急速な製品市場の拡大をもたらす―」、共著・査読有、栗山敏, 向正道『ビジネス・マネジメント研究』日本ビジネス・マネジメント学会, 第19号, 2023年, pp1-16.
様々な業務アプリケーション製品(Business Application Product:BAP)が製品ベンダーから提供されているが、その導入状況は一様ではない。本研究では、類似の導入目的を持つ新旧二組のBAPを取り上げ、技術革新の側面から普及に至る要因について事例の考察を行う。結論として、「近年、急速に市場が拡大するBAPは、旧来のBAPでは解決が難しかった情報システム構築に関わる関係者間の『BAP適応への壁』を新たな技術革新が取り除き、情報システム利用者自身が業務の問題を解決できるようになったことで導入が急速に進んだ」と考えられることを、仮説として提示する。

19.「営業人材育成プロジェクト事例に基づくDX推進人材育成の要諦に関する一考察」
単著・査読無、ビジネス・ブレークスルー大学レビュー第10号,p.24-38, 2024.
デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)への取組みが多くの企業において頓挫しかかっており、その原因として人材不足が挙げられることが多い。本研究では考察の対象をDXプロジェクトの上流を担うビジネスアーキテクトに定め、その育成施策の要諦を明らかにする。まず筆者が実施してきた営業人材育成コンサルティングとビジネスアーキテクトの能力要件の類似性を踏まえ、ソリューション営業育成カリキュラムの中で特に有効性が高かった要因を抽出する。次にビジネスアーキテクトの育成に成果を上げたユーザー企業の事例を分析してその成功要因を分析し、両者に共通する要因を成功の要諦として提示する。

20.「組織変革の視点に基づくデジタル・トランスフォーメーションの阻害要因の考察」
単著・査読無、ビジネス・ブレークスルー大学レビュー第11号,p.11-25, 2025.
その他(著作)【学会発表】
1.「情報システム部門の業績評価手法に関する事例研究」 共著 2000年10月 
経営情報学会秋季全国研究発表大会
経営者が情報システム部門に対する経営資源の投入量を決定するため、および情報システム部門が経営者に同部門の存在価値をアピールするために、ある企業が情報システム部門に新しい業績評価尺度を導入した事例について考察を行なった。
(共著者・竹野健夫、菅原光政)

2.「情報システムへの経営資源投入決定基準に関する一考察」 共著 2001年3月
情報処理学会第62回全国大会 
情報システム部門の業績評価尺度に関する先行研究を踏まえ、経営者の同部門への人的資源配分に関する意思決定基準を検討し、スキルの選択・評価・育成方法を考察する。
(共著者・竹野健夫、菅原光政)

3.「情報システムの有効性評価に関する一考察」 共著 2001年6月
情報処理学会・第77回情報システムと社会環境研究発表会
IT投資の有効性を「情報システム機能」に対する「経営資源の配分」の割合と定義し、その特性を明らかにする。次にIT投資の有効性を合意形成により評価する方法としてのバランス・スコア・カードに着目し企業の情報システム部門に適用した。そこでは、経営者・情報システム部門・ユーザー部門による合意形成モデルを設定した。
(共著者・竹野健夫、菅原光政)

4.「情報システム機能の有効性評価手法に関する比較研究」 共著 2001年7月 
情報文化学会全国大会
IT投資の有効性評価に関する先行研究を「投資と効果の因果関係の証明」に対する困難さへの認識度という観点から分類し、投資効果の証明が困難とされてきた領域を補完しようとする合意形成型の研究に注目し、バランス・スコア・カード手法を実際の企業の情報システム部門に適用した事例から得られた知見に基づき、IT投資の総合的な有効性評価手法構築に向けての今後の課題を検討する。
(共著者・竹野健夫、菅原光政)

5.「合意形成手法を用いた情報システムの有効性評価に関する提案」 共著 2001年10月 
経営情報学会秋季全国研究発表大会
自らの先行研究で提示したバランス・スコア・カードを用いた合意形成型の有効性評価手法を踏まえ、意思決定に当たってどのようにして整合性をもって評価項目を選択し重要度を決定するかという課題に対して、AHP法を用いて利害関係者の調整を図りつつアプローチする方法を提案する。
(共著者・竹野健夫、菅原光政)

6.「ビジネス・ワールドにおける「学問」の価値」 単著 2004年6月 
情報文化学会連合研究会 東北支部大会 
修士課程で在学した岩手県立大学の学部生に、社会人大学院生の経験を踏まえて改めて学問の価値を、実践智の観点から講演。

7.「情報システム投資の有効性評価に対する合意形成手法適用の提案」 単著 2005年11月 
情報システム学会 第1回 研究発表大会
情報システム投資の有効性を評価する上で,投資と効果の因果関係を精緻に証明することは当面困難であるとの立場から,有効性評価のPDCAサイクルと計画段階での合意形成を重視する合意形成(ゴール共有)型のアプローチを提言する。

8.「A novel framework for development of enterprise information systems (EIS)」 共著 2009年10月
Pro MAC Symposium 2009(Bangkok, Thailand)
プロジェクト・マネジメント手法の普及にも関わらず、プロジェクトの成功率に大きな改善は見られない。この課題は、プロジェクト・マネジャーが率いるプロジェクト・チームの責任のみならず、経営者を含めたステークホルダーの支援行動の観点から分析し、解決を図る必要があることを提言する。加えてそれを具体化するフレームワークを提案する。(共著者・梅田茂樹)

9.「経営者視点による情報システム・プロジェクト評価手法の再構築」 単著 2011年6月 
日本ビジネス・マネジメント学会 第8回 全国研究発表大会
従来情報システム構築プロジェクトの成功率は3割程度で低いとされてきたが、それはプロジェクト・マネジャーのQCD基準に基づく評価であることを明らかにする。近年の情報システムは戦略目的の遂行を目指すようになっており、そのためには経営者の視点に立つ目的達成度基準による評価も加味する必要があることを主張した上で、プロジェクトの成功と失敗を再定義する。

10.「情報システム構築を伴なう経営改革のマネジメント・フレームワークに関する研究」 単著 2013年3月
経営情報学会・日本情報経営学会共催 関西支部第8回学生研究論文発表会
近年の情報システの利活用の変遷に伴い、プロジェクトの特性も「情報システム構築プロジェクト」から「情報システム構築を伴なう経営改革プロジェクト」に変化していることを明らかにする。そのためには経営者の支援行動が重要であることを指摘し、具体的な役割と行動を経営学の先行研究から導出して事例研究によって検証する。

11.「プロジェクトの成功に向けた経営者の役割と行動」 単著 2013年3月 
プロジェクトマネジメント学会 2013年度春季研究発表大会
プロジェクトの成功には経営者の適切な支援行動が必須であるが、半面それは個々の経営者の意思や価値観、前提知識などに委ねられてきた。ここではそれらの支援行動をより確実に引き出すための法制度や社会ルールの整備状況を踏まえ、より効果的な啓蒙活動のあり方を提言する。

12.「プロジェクト・マネジメントの機能不全解消に向けた経営者の支援行動に関する一考察」 単著 2013年6月
日本商学研究学会 第9回全国学術大会
プロジェクトの失敗をプロジェクト・マネジメントの機能不全と位置付け、その重要成功要因として経営者の効果的な支援行動に着眼する。次にコンフリクトの起源となっている項目が、経営者の支援行動によって解決されるか否かという観点から分類し、経営者の支援行動が解決に貢献し得る課題の範囲を明確化する。最後にそのような支援行動の実践を阻害する要因を明確にし、それらを克服してより確実に経営者の支援行動を引き出す方策について検討する。

13.「The Research for the Framework about Management Innovation Project Associated with the Information System Development」 単著 2013年11月 Proceedings of the ProMAC Symposium 2013(Hanoi, Vietnam)
近年の情報システムは単なる情報システム構築プロジェクトから、情報システム構築を伴う経営改革プロジェクトに移行してきている。後者の成否の判断基準は従来のQCD基準のみならず目的達成度基準、すなわちそのプロジェクトに込められた戦略目的の達成度でこそ評価すべきである。そこで本論文ではプロジェクトを成功に導く経営者の典型的な支援行動を包含したフレームワークを提起し、事例研究にてその妥当性を確認する。

14.「成果報酬型契約がプロジェクトの成否に与える影響に関する事例研究」 単著 2014年5月 
日本情報経営学会第68回全国大会予稿集 
本論文では成果報酬型の契約が経営者の効果的な支援行動をより確実に実現することに貢献するとの仮定を立て、事例研究に基づいてその仮定を確認すると共に、成果報酬型契約が成立し、効果的に機能するための条件について考察する。

15.「経営者の情報システムプロジェクトへの支援行動を促進する要因に関する研究」 (共著者・藤原正樹) 
2014年10月 日本経営システム学会第53回全国研究発表大会
情報システムプロジェクトの成功に不可欠な経営者の支援行動が不足しているという現象を組織問題ととらえ、その解決策を2つの側面から模索した。一つ目の情報の非対称性の解消は、コミュニケーションギャップの確実な解決策が存在しないため、有効ではないことが明らかになった。二つ目の利害の一本化の範疇では、幾つかの解決策の中で成果報酬型契約が有効と考えられるとの結論に至った。

16.「受託開発ソフトウェア業における成果報酬型契約の成立要件に関する事例研究」 (共著者・藤原正樹)
2015年7月 日本ビジネス・マネジメント学会 第12回 全国研究発表大会
情報システムプロジェクトには経営者の適切な支援行動が必要であるが、それを確実に実現する方策は未解明である。本論文では成果報酬型契約が経営者の自発的な支援行動を促進するとの仮説に立ち、ITベンダーにとって成果報酬型契約が成立するための要件を、ITベンダー3社への事例調査によって明確化する。

17.「経営戦略とIT戦略のねじれ構造に関する研究(基幹系システム構築プロジェクトの事例分析)」 (共著者・横田明紀、向正道、竹政昭利、鎗水 徹) 2019年6月 経営情報学会2019年度春季研究発表大会
経営戦略とIT戦略ではそれぞれの戦略に沿って整合すべき構成要素が異なり、情報システム刷新時にそれらの構成要素間が適切に調整できず、不整合を生じた「ねじれ構造」による問題を誘発しやすい。本論文では共同研究によって導出された「ねじれ構造フレームワーク」の有効性を、基幹系システム刷新プロジェクトの事例によって確認する。

18.「CIOの機能分業モデル構築への システムダイナミクス手法の適用」 2019年 単著 日本情報経営学会
情報システムプロジェクトの成功には経営者、とりわけCIOの能力とリーダーシップが重要であると主張されてきた。半面、CIO個人に過大な能力を期待する、いわゆるスーパーCIO待望論の非現実性も指摘されてきた。筆者は先行研究において、このような課題解決の一助とすべく、CIOの機能を複数の経営陣で分業するフレームワークを提唱した。本研究ではこのフレームワークにシステムダイナミックス手法を適用し、CIOに求められる役割と責任を適切に分業し、機能させる上でのポイントを明らかにする。

19.「経営者の皆さん、デジタル・トランスフォーメーションで e-ビジネスと同じ過ちを繰り返さないで下さい!」
単著、2020年8月 経営情報学会 中小企業のIT経営研究部会(第10回浜名湖フォーラム)
DXが新たなバズワードとして語られて久しい。しかし多くのユーザー企業はいままでのバズワードと同様に、中途半端な取組みでやり過ごし、具体的な成果を残せない結果に終わっているように思えてならない。20年前のe-ビジネスの教訓である「e-ビジネスは技術マターではなくビジネスマター、経営マターである」に立ち戻り、現在のDXに関する議論に一石を投じる。

20.「新たなITはどのように企業に普及していくのか」
共著(共著者・向正道、鎗水 徹、竹政昭利、石井昭紀)、2020年11月 経営情報学会 2020年度全国発表大会
新たにITが出現した時、非常に注目を集めたにもかかわらず、導入が進まないITがある。一方で、順調に企業への導入が進み、広く普及していくITがある。本研究では、先行研究のレビューをもとに、普及の要因として、a.ITがもたらす価値の認識、b.ITの普及に関わる社会的要因、c.ユーザーもしくは提供者のいずれが導入のための問題を解決するのか、について3つの仮説を提示する。

21.「デジタル・トランスフォーメーションを成功に導くための経営者の役割と責任に関する考察」
単著、2020年12月 情報システム学会 第16回研究発表大会
情報システムの戦略的な利活用手段としてデジタル・トランスフォーメーション(以下,DX)が注目されて久しい.しかしその実態に目を向けると,一部で成功事例が報告される一方で,従来のバズワードと同様に,DXもブームが過ぎればさしたる成果を上げずに忘却されるのではないかとの懸念も高まっている.本論文ではDXと従来の情報システム利活用の取組みをそれぞれの成否の要因,特に経営者の関与という観点から比較し,DXが本来目指す成果を上げるために経営陣に求められる具体的な行動の内容を明らかにする.

22.「ITの流行と普及のメカニズムに関する考察」
共著(共著者・向正道)、2021年5月 日本経営システム学会 第66回全国研究発表大会
ITの進化は速く、短いサイクルで様々なコンセプトや製品が登場する。そして、いくつかのITにおいては企業が多大な期待を寄せることがあるが、普及が進んだITもあれば、期待ほど普及が進まなかったITもある。本研究では技術の普及や流行に関する先行研究を踏まえ、同種の課題解決を目的としたが市場への普及度の異なる新旧ITの普及過程の分析を通じて、IT特有の普及メカニズムを明らかにする。

23.「DXを「OA5.0」で終わらせないための有識者の責任」単著、2021年8月 経営情報学会 
中小企業のIT経営研究部会(第11回浜名湖フォーラム)
「DXがe-ビジネスと同じ原因で頓挫しかかっている」という危機感に基づき、経営者に向けて有識者が発信すべきメッセージについて提言する。

24.「新たなITの普及要因に関する考察」共著(共著者・向正道、小山武志)、2021年11月経営情報学会 
2021年度全国発表大会 IT資産価値研究部会セッション
新たなITが普及する要因を、事例調査の範囲を拡大し、情報の粘着性の観点から考察する。

25.「業務アプリケーション製品が広く企業に導入が進む要因」共著(共著者・栗山敏, 向正道)、
2023年2月25日日本ビジネス・マネジメント学会 第17回全国研究発表大会予稿集, pp7-10,

27 「DX人材狂騒曲に関する雑感」単著、経営情報学会 
中小企業のIT経営研究部会(第12回浜名湖フォーラム)、2022/8/26
「DXがe-ビジネスと同じ原因で頓挫しかかっている」という危機感に基づき、経営者に向けて我々有識者が発信すべきメッセージについて提言する。
・DXは技術マターではなく、経営マターである。DX人材も確かに足りないが、その前段階で戦略立案人材が圧倒的に不足している。
・すべての取組みがDXである必要は無い。改善から改革、変革まで、企業は様々な変化対応を迫られる。その中ですべての取組みが変革レベルのDXである必要は無い。重要なのは、我社にいま必要な取組のポートフォリオを戦略レベルで描くことである。
・以上の認識は必ずしも有識者間で共有されている訳ではない。それどころか「自分 は当事者ではない」という認識の方までいる。これでは経営者の意識が変わるわけがなく、DXの頓挫は必至である。今一度、有識者の大同団結が必要であり、各自の守備範囲の中で可能なところから経営者への働き掛けを始めることが肝要である。

28.「DXの実現に向けた人材育成の具体策に関する一考察」、単著、経営情報学会
2022年度全国発表大会IT資産価値研究部会セッション予稿集, 2022/11/12.
デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)の取組みが少なからぬ企業において「DX人材の不足」によって頓挫しかかっている。本研究ではまず情報システムの構築プロセスを3つの工程に大別し、従来の取組みとDXの相違点を確認する。次にDX人材をその能力要件の観点から類型化した上で、情報システムの構築プロセスに対応付ける。更にそれぞれの類型のDX人材の外部人材活用の可能性を検討し、企業にとって実践可能なアプローチに関する仮説を提示する。

29.「DXの実現に向けた人材育成の具体策に関する一考察」、単著、経営情報学会
2022年度全国発表大会IT資産価値研究部会セッション予稿集,2022/11/12.
デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)の取組みが少なからぬ企業において「DX人材の不足」によって頓挫しかかっている。本研究ではまず情報システムの構築プロセスを3つの工程に大別し、従来の取組みとDXの相違点を確認する。次にDX人材をその能力要件の観点から類型化した上で、情報システムの構築プロセスに対応付ける。更にそれぞれの類型のDX人材の外部人材活用の可能性を検討し、企業にとって実践可能なアプローチに関する仮説を提示する。

30.「営業人材育成プロジェクト事例に基づくDX推進人材育成の要諦に関する一考察」単著、経営情報学会
2023年全国研究発表大会(2023/11/12、東京理科大学)
デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)への取組みが多くの企業において頓挫しかかっており、その原因として人材不足が挙げられることが多い。本研究ではDX人材の育成を成功させるためのカリキュラムが備えるべき要件に関する仮説の構築を試みる。本研究ではまず、筆者の過去の営業人材育成コンサルティングのカリキュラムをレビューし、その中で特に有効性が高かった要因を抽出する。次にこれらの要因をDX推進人材に求められる能力要件と突合し、育成カリキュラムが備えるべき要件に関する仮説を提示する。


【寄稿】
1.「バランス・スコアカードを用いた情報システムの有効性評価手法 Part Ⅰ」 単著 2002年6月
日本ビジネスコンピューター株式会社 機関紙「Link」
情報システム投資の有効性評価が困難な理由を明確化し、その打開策としてバランス・スコアカードを用いたIT投資の有効性評価手法を提案する。

2.「バランス・スコアカードを用いた情報システムの有効性評価手法 Part Ⅱ」 単著 2002年10月 
日本ビジネスコンピューター株式会社 機関紙「Link」
Part Ⅰで提唱したIT投資の有効性評価手法の実践事例を紹介すると共に、この手法を効果的に機能させる上での考慮点を明確化する。

3.「企業再生を導くための情報システムの有効性評価法」 単著 2005年3月 
日本大学経済学部 産業経済研究所 所報
企業再生を導く情報システム投資の有効性評価の観点から、これまでの研究を2005年1月の日本大学経済学部「公開月例研究会」にて講演。(第218回 公開月例研究会 講演記録)

4.「バランス・スコアカードを用いたIT投資評価手法」 単著 2006年3月 日本CIO協会 CIOレポート 
バランス・スコアカードを用いたIT投資の有効性評価手法の提案。

5.「バランス・スコアカードを活用した新たなIT投資の有効性評価尺度の提言」 単著 2006年7月 日本CIO協会 CIO育成委員会・IT投資評価研究会 分科会研究レポート
バランス・スコアカードを用いたIT投資の有効性評価手法の提案。

6.「IT資産価値研究部会紹介 DXーそれぞれの視点から」共著 栗山敏, 向正道, 竹政昭利, 石井昭紀, 宗平順己, 小山武志, 経営情報学会誌Vol.30 No.4, pp280-283, 2022.
「ITの普及のメカニズムに関する考察」(共著者・向正道)企業に広く普及が進むITとそうでないITの相違点に関する仮説を、「情報の粘着性」概念に着目して事例研究に基づいて提示する。

【外部講演】
1.2023年8月10日 東京中小企業投資育成株式会社主催エグゼクティブセミナー基調講演
「DX の成功に向けた経営者の役割と責任」
デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)の取組みが少なからぬ企業において頓挫しかかっており、再び無益との烙印を捺されたバズワードとして忘却されようとしている。本講演では中小企業の経営者に向けて以下の3点を提言する。①DXは技術マターではなく経営マターである。かつテクノロジーの進化によって、その果実を獲得できるか否かの格差は拡大しており、逸失利益も格段に大きくなっている。②DX推進人材の確保、特にデジタル人材ではなく変革人材を社内で育成することが急務である。③すべての取組みがDXである必要は無く、デジタル改善にも価値がある。経営者は真に自社に必要な取組みを認識し、そこに適切な経営資源を投じて欲しい。

2.2023年10月27日 一般社団法人 日本民営鉄道協会 年次総会における基調講演
「 民営鉄道会社のDXプロジェクトを成功に導くポイント」
民営鉄道会社は国民生活や経済活動を支える重要な公共交通インフラとして、社会に欠くことのできない役割を果たしてきた。一方で少子高齢化の帰結としての輸送需要の減少や事業環境の変化、およびコロナ禍といった予想もできなかったパンデミックの発生などによって、事業の舵取りはその難易度を増しており、その打開に向けてDXの取組みは欠かせない。本講演では上記のような課題を抱える民営鉄道会社の経営陣の皆様に、DXは20年前のe-ビジネス同様に技術マターではなく経営マターであること、そのためにはまず変革を担うX人材の育成が不可欠であること、およびすべての取組みがDXである必要は無く、デジタイゼーションやデジタライゼーションといったITカイゼンの取組も重要であることをお伝えする。

3.2023年12月18日 岩手県立大学総合政策学部 第20回産業講演会 
「中小企業におけるDX人材不足への処方箋」
デジタル・トランスフォーメーション(以下、DX)の取組みが少なからぬ企業において「DX人材の不足」によって頓挫しかかっている。本報告では、中小企業におけるDX人材不足に対する処方箋ついて、DX人材の外部人材活用の可能性を検討し、企業にとって実践可能なアプローチに関する仮説として提示する。

4.2023年12月6日 クラウドサービス推進機構(CSPA) 中小企業ステップアップセミナーVol.07 講演
 「管理職受難の時代」打開のための基本戦略 :管理職を過労死させないために、経営陣と部下が知っておくべきこと。 YouTube https://www.youtube.com/watch?v=60qFPx_md9w
学歴1978年3月 大阪府立北野高等学校 卒業
1978年4月 早稲田大学 法学部 入学
1982年3月 早稲田大学 法学部 卒業
2000年4月 岩手県立大学大学院ソフトウェア情報研究科修士課程 入学
2002年3月 岩手県立大学大学院ソフトウェア情報研究科修士課程 修了 修士(ソフトウェア情報学)
        学位論文:「情報システム機能の有効性評価方法に関する研究」
2009年4月 武蔵大学大学院 経済学研究科 入学
2012年3月 武蔵大学大学院 経済学研究科 博士課程単位取得後退学
2014年4月 宮城大学大学院 事業構想学研究科 入学
2016年3月 宮城大学大学院 事業構想学研究科 修了 博士(事業構想学) 
 学位論文:「情報システムプロジェクトを成功に導く経営者の支援行動に関する研究」
職歴1982年4月~2012年11月 日本アイ・ビー・エム株式会社入社(以下、その内訳)
 
・企業担当の営業として情報システムの提案・導入活動に従事(~1998年6月30日)
 
・経営管理者研修(エグゼクティブ・プログラム)に異動し、経営管理者向けIBM天城セミナーの専属講師として
IBMユーザー企業の部長職以上の管理者対象の研修を担当(~2002年12月31日)
 
・IBMビジネスコンサルティングサービス株式会社(IBCS)に出向し、主として人材育成分野のコンサルティング活動に 
従事(~2009年12月31日)

・経営管理者研修(エグゼクティブ・プログラム)に帰任しIBM天城セミナー講師を担当後、退職(~2012年11月15日)


2014年4月~2018年3月 北海道情報大学 経営情報学部 先端経営学科 准教授


【授業科目】

1.サービスマネジメントⅠ(対象:2年生・前期)
2.サービスマネジメントⅡ(対象:2年生・後期)
3.現代の経営環境(対象:3~4年生・前期)
4.IT経営戦略論(対象:3~4年生・後期)
5.サービス産業論(対象:3~4年生・後期)
6.インターンシップ (対象:3年生・前後期)

【ゼミナール】

1.プロジェクト・ゼミナールⅠ(対象:2年生・前期)
2.プロジェクト・ゼミナールⅡ(対象:2年生・後期)
3.ゼミナールⅠ(対象:3年生・前期)
4.ゼミナールⅡ(対象:3年生・後期)
5.ゼミナールⅢ(対象:4年生・前期)
6.卒業研究(対象:4年生・後期)



2007年4月~2008年3月 武蔵大学経済学部 非常勤講師 前期(IT経営論)、後期(経営情報基礎)



2018年4月~2019年3月 城西国際大学 経営情報学研究科起業マネジメント専攻 中小企業診断士登録養成課程 
非常勤講師


2018年4月~現在  特定非営利活動法人 ITコーディネータ協会 研修制度デザイン部 主席研究員
厚生労働省委託事業:IT分野(ものづくり技術者の高度IT技術習得型)製造業
ITマイスター指導者育成プログラム プログラム責任者(統括責任者:プロジェクトマネジャー)



2018年9月~現在 株式会社アイ・ラーニング  デジタルプロフェッション事業部 エグゼクティブ・コンサルタント
所属学会・経営情報学会 ・日本経営システム学会 ・日本情報経営学会 ・日本ビジネスマネジメント学会 ・日本商学研究学会 ・情報システム学会 ・日本キャリア・カウンセリング学会
活動情報経営情報学会 
中小企業のIT経営研究部会共催の浜名湖フォーラムの大会事務局長を初回から現在まで9回担当
(毎年8-9月に2泊3日で開催)
賞罰2002年3月 
岩手県立大学大学院 博士前期課程における修士論文「情報システム機能の有効性評価方法に関する研究」により
社団法人電子情報通信学会東北支部の学生会員奨励賞を受賞

2013年3月
経営情報学会・日本情報経営学会共催 関西支部第8回学生研究論文発表会における「情報システム構築を伴なう
経営改革のマネジメント・フレームワークに関する研究」が優秀論文賞を受賞

2014年3月
単著「情報システムを成功に導く経営者の支援行動」(白桃書房)が公益財団法人電気通信普及財団の
テレコム社会科学賞(第29回電気通信普及財団賞)奨励賞を受賞
担当科目(単位数・単位区分・年次・前提科目・開講期情報)